초록 close

本稿は、2000年代において突然日本法に登場して注目を浴びることになった「景観利益」概念について検討したものである。「景観」ないし 「景観利益」概念は、(1)客観的ㆍ数値的基準の機械的ㆍ非裁量的運用を基軸とする日本の都市計画ㆍ建築法制にとって、また、(2)個人の主観的利益の保護を中心とし、集団的ㆍ面的利益の法的保護に難点を抱える日本の民事訴訟ㆍ集団訴訟にとって、それぞれブレークㆍスルー的役割を担った。「景観利益」概念が問題となった有名な訴訟事件として、同概念が初めて登場した国立マンション訴訟と鞆の浦世界遺産訴訟があげられるが、これら二つの訴訟の各判決において用いられている 「景観利益」概念は、その意味内容について少なからぬ相違がある。本稿は各判決の異同を (a) 「入口」の問題か、結論を大きく左右するか(b) 住民の 「利害共同体的性格」の強調の有無という二つの観点から分析した。さいごに本稿は、まとめにかえて、(a)空間に関わるステークホルダーの範囲と法的位置づけにとって 「景観利益」概念が果たす役割 (b) 立法ㆍ行政過程、司法過程、当事者の合意形成の協働(c) 景観概念の過負荷といった問題を検討した。