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本稿では、ある種の結果構文において、結果句が結果状態を表す本来の機能以外に様態副詞的な機能も合わせ持つことに注目し、その理由を形容詞類のスケール構造の観点から説明できることを明らかにした。典型的な結果構文では許容される使役表現への言い換えができない、いわゆる周辺的な結果構文において、結果句は結果状態を表す機能のみならず、主動詞の表す行為の様態・程度までを修飾する様態副詞的な機能も合わせ持つ。本稿では、このような現象を形容詞類のスケール構造の観点から説明した。スケール構造とは形容詞の持つ性質・状態の程度の順序集合のことである。スケール構造は段階的な性質・状態を表す形容詞類のみが有するものであるが、スケール構造上の極点があるか否かによって、閉じたスケール構造の形容詞類と開いたスケール構造の形容詞類に分類される。結果句に開いたスケール構造の形容詞類が現れる場合に結果句は二重的な機能を示す。開いたスケール構造の結果句は極点を持たないので有界的ではなく、そのため結果構文の事象構造の限界的な解釈に関与しないで済む。その分、開いたスケール構造の結果句は、主動詞の表す行為の様態・程度を修飾する機能をも果たすようになるのであると考えられる。なお、本稿での主張を展開する中で、同現象に対する宮腰(2007、2009)の分析も検討し、宮腰の結果句の分類に修正を加え、さらに宮腰の分析では韓国語と日本語で観察される同現象を統一的には説明できないことを確認した。