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本稿では、主語の有情性⋅非情性によって「思わせる」と「考えさせる」使役文がどのような構造と意味で用いられるのかについて考察した。まず「思わせる」使役文は、意志的な人主語の使役文で約8.31%(52例)、無意志的な人主語の使役文で約5.11%(32例)、非情物主語の使役文で約86.58%(542例)見られるものとして、人主語の使役文よりも、非情物主語の使役文で圧倒的に頻出することが確認できた。このように「思う」行為の誘発要因として、「人」ではなく「非情物」が選ばれる傾向が強い理由としては、「思う」行為が他人の依頼や命令によっては行われにくく、人為とは無関な様々な事柄によって自然に誘発されるものであるためと述べた。構造的な特徴を見ると、意志的な人主語の「思わせる」使役文では、「を」格名詞(句)を伴う例は1例しかなく、その他は全部「と」節や副詞的要素を伴う例であった。それが、非情物主語の「思わせる」使役文になると、「と」節や副詞的要素を伴う例は131例、「を」革名詞を伴う例は411例見られ、意志的な人主語の使役文とは反対の傾向がうかがえたが、その現象は、想像や連想などを表す「を」格名詞を伴う例が多く存在することの反映として判断された。一方、「考えさせる」使役文で注目されることは、「と」節を伴うか「を」格名詞(句)を伴うかではなく、考える対象が(「と」節や「を」格名詞などで)示されず「考えさせる」が単独で用いられる例があるということであり、対象が示されない例は、意志的な人主語の「考えさせる」文では29例、非情物主語の「考えさせる」文では9例が見られた。また、「考えさせる」使役文では、「思わせる」使役文ではほとんど見られない、「考えさせてください」「考えさせてほしい」のような命令⋅依頼表現でも用いられやすいことも確認できた。


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