초록 close

松尾芭蕉の俳諧の思想的な背景の重要なところとして『荘子』と禅がえらばられる。『荘子』と禅の中でどちらが優先であるかは正確ではないが、『荘子』と禅は芭蕉の句作活動において必要充分の関係であると思う。芭蕉の『荘子』に対する理解は、禅に入ったことを契機として一層本質的になり、芭蕉の思想形成に最大の影響を與えるのである。芭蕉は仏頂禅師の媒介がきっかけとなり、本格的に禅の世界に接触するようになった。しかし、仏頂禅師が媒介となったとは言え、宗教的な面で仏教だけを信仰心の対象とはしなかった。芭蕉はあらゆる神、あらゆる仏に無条件に崇拝の態度を示した。芭蕉における禅は彼の生活と句作活動を水平線上で同一視するように努力した。芭蕉は自分の精神的な世界観に内在している禅を通じて独自的な俳諧の道を開拓し、「蕉風」と言う日本の近世文学の新しいジャンルを構築した。数多くの古典の思想的な摂取と禅の精神的なハモ二は芭蕉俳諧に主要な影響を與えた。本稿は、芭蕉における禅の世界を近世日本の社会的な変化の中で禅宗と芭蕉の関係、また俳壇の変遷過程を通じて芭蕉俳諧の内容の変化を述べ、芭蕉の作品に表われている禅宗の思想的関係を中心とし、芭蕉の文学と生涯に及ぼした禅の世界を〈古人〉の作品と禅林句集を通じて考察してみる。