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1927年1月と2月の『中央公論』に掲載された「玄鶴山房」にリープクネヒトを読む「大学生」の登場をめぐって今まで盛んに論議されてきた。特に、芥川は青野末吉宛の書簡に「山房以外の世界」を「暗示」「新時代」をも書きたかったと書き残っているのでその「新時代」の意味合いについての論議が多かったのは当然である。それだけに第六章で唐突に登場する「大学生」を「山房以外の世界」「新時代」と関連させ、特に当時社会主義との関連性を視野に入れ論議したのである。しかしながら、いまなお問題になっているのが、玄鶴山房の下女であり、玄鶴の妾であったお芳という存在と、玄鶴の死後、彼女の未来を唯一に心配してくれるこの「大学生」との関係である。従って、本稿ではお芳と「大学生」との関係に焦点を合わせつつ、「新時代」とどういう関連があるかを照射した上で、それを芥川の社会意識と関連づけ論じることをこころみた論である。